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F5.6 SS1/500 ISO100 【link to flickr】 |
COOLPIX Aはニコンにとって初の高級コンパクトデジタルカメラとして登場しました。
一眼レフカメラと同等の高画質を目指しセンサーには有効画素数1,616万画素のAPS-Cセンサーが採用され、階調表現や色彩再現、高感度耐性に優れたカメラになっています。
またローパスフィルターレス仕様のセンサーになっているのでNIKKORレンズの描写力を最大限に引き出した高い解像感が期待できます。
(ローパスレスはモアレが出やすいなどデメリットもありますので、個人的にはローパスフィルター有りのほうが安心感があってありがたかったかもです。)
ニコンによると、このレンズは解像力だけでなく球面収差やコマ収差など各収差を極限まで追い込んだ自信作だそうで、絞り開放からとても高い性能を発揮し、絞込みによる画像の変化もほとんどないそうです。
前回はボケ量のサンプルを作ったので、今回は解像感ともに絞りによる画像の変化を見てみようと思います。
サンプルはRAWをLightroomで現像していますがレンズ補正を含めてデフォルトになっている補正はすべて解除しています。
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開放 F2.8 |
右下の歩道の画像が一番わかりやすいと思いますが、開放F2.8からF5.6・F8あたりにかけて少しずつ画質の向上が見られました。個人的にはF5.6で歩道の凹凸のディテールが一番出ていると感じます。逆に中央の画質に関しては開放からほとんど変化がなくシャープです。
F11以降は徐々にシャープさがなくなり解像力が低下していきます。いわゆる回折現象、小絞りボケというやつですね。
ネット上では、「Aは中央の解像感は良いが、開放時の周辺はイマイチ。」という声が多かったようですが、自分でやっても同じ結果が出ました。
まあ、開放時の周辺画像も当倍に拡大しなけばわからないレベルだと思います。
周辺部の光量の低下ですが、開放時はぱっと見てわかるくらい減光が出ました。サンプルでは中央部も少しアンダーになっている印象です。マニュアル設定で撮影し、シャッタースピードなども間違っていなかったので機械的なところで少し精度の誤差が出たのかもしれません。(1/2000だったので許容範囲でしょうか)
F4でもほんの少し周辺減光があり、F5.6以降はわからなくなりました。
フィルムカメラの頃は今よりも周辺減光が大きくて、写真とはそいういものかと思っていたのですが最近のレンズは本当に減光が少ないですね。高度なレンズ設計と画像処理技術の向上のおかげでしょうか。
逆に、周辺減光や絞りによる画質の変化は、それぞれのレンズが持っている個性や味として楽しむ人にとっては最新のレンズは優等生すぎて少し寂しい気持ちになるかもしれませんね。
レンズの性能を見るとき、どうしても数値的なデータや当倍画質のチェックに捕らわれがちですが、針の穴をつつくようなテストは自分でやってみてもやっぱり楽しくはありませんね。笑

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